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やり方は無限

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老師

徳川の後期に風外禅師という方がおられて、大阪の円通寺という
破れ寺(ボロボロの寺)に住持しておられた。

或る時、大阪屈指の千万長者、川勝太兵衛という者が訪ねてきて、
自分の悩みについて質問して教えを請うたが、禅師は一向に気乗り
がしない。

話をろくに聞かずに外ばかり見ている。

そこで禅師の見ているところに目をやると障子があって、
あぶ(虻)が外に出ようと頭を突込んでは
倒れ、また飛込んでは倒れている。それを何度でも繰り返す。

そればっかり見てござるので、川勝がたまりかねて、
『老師はあぶが、よほどお好きとみえますね』
と言った。

その声で、はっと夢から覚めたように、『お客さんか』と言った。

『わしは、すっかり忘れていた。いや、これは失礼しました。
わしはさっきから、あぶばっかり見ておった。

ここは、有名な破れ寺じゃから、ちょいと別の方へ頭をめぐらしたら、
すきまだらけで、どこへでも出て行ける。

広い天地に出て行ける。

ところが、あのあぶはここでなければならない、というわけで、
あの障子に何度も何度もぶっかって、そのうち死んでしまいますわいなあ。

これはあぶばかりとは限らん。

人間も同じようなことをしている』と、こう言われた。

川勝太兵衛は、わきの下にだらだらと冷汗が出てきまして、
へーといって禅師を礼拝し、
それから命がけで参禅したということです。

八方塞の様に見えても「道は無限にある」という教え。

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